イヤモニとは何なのか?

UE18Pro

CCNPという難関(?)資格に挑もうとしているRΛPTORです。

この歳で勉強はいやなものですが、新しい技術は身に着けていかないと食っていけないので、ここは我慢して頑張って資格取得したいと思います。。。
(CCNPについては多くは語るまい。。。少なくとも今は。)




さて、昨日の「関ジャム」の中で“イヤモニとは何か?”という内容が放送されました。

私が時折ブログで紹介しているオーディオ記事で使用しているイヤホン、あれが一般的にイヤーモニター、通称「イヤモニ(IEM)」と呼ばれるイヤホンです。(IEM:In-Ear Monitor イヤモニを言うときはInは省略して言われることがあるようです)

▼ UltimateEars UE900 ▼
UE900
(※UE900は販売終息し、現在はUE900Sが現行機種として販売中です)

▼ UltimateEars UE18Pro ▼
UE18Pro
(※UE18Proは販売終息し、現在はUE18+Proが現行機種として販売中です)
(※このカラープレートはオーダー不可能です)

▼ FitEar TITAN ▼
FitEar TITAN

どのようなイヤホンかと言いますと、関ジャム中ではイヤモニは個人の耳の型を取ってつくるイヤホンだと説明されていましたが、 あれは正確にはCIEM(カスタムIEM)と呼ばれるものです。(写真ではUE18Pro、TITANがCIEMです)
つまるところイヤモニというのは写真1枚目のUE900のような量産型を含むので、もっと広い意味のものになります。

CIEMは番組で紹介されていた通り高価なものが多く、高いもので40万円に迫るものもあります。
一番安くて3万円からあるはありますが、耳型を取らない普通の量産型の3万円くらいのイヤホンとどちらがいいか、という議論になってくるかなーと思います。

CIEMには圧倒的な遮音性があります。
一方、同じ3万円くらいのイヤホンということで、ここで写真掲載しているUE900の後継機UE900Sも相当定評のあるイヤホンとして販売されています。UE900Sは4BAの(簡単に言うと4つのスピーカーが詰め込まれている)イヤホンで、これをCIEMで手に入れようと思ったら同じUE製だと15万円ほどかかってしまいます。
同じ3万円でも、ここを比べてみてどうかなーというところでしょうか。

まぁそういう議論が楽しい部分ではありますが(笑)

 

次にイヤモニの役割です。

イヤモニの役割とは「ライブなどで歌や演奏のタイミングを合わせるなどより良い音楽を生み出す」ということ、と番組で紹介されていました。

例えば私たちがどこぞのアーティストさんのライブなど観に行って、「BGMと歌声がズレてる!」なんてことがあると、せっかくチケット買って観に行ってるのに残念感がありますよね、きっと。アーティスト側も「オンチ」とか思われたくないでしょうし。

極端な話、(関ジャム中でも例で挙げられていましたが)センターステージに立ったとき、スピーカーから出た音はセンターステージに立っているアーティストには遅れて届くことになります。
スピーカーの位置は、私はライブとかあまり行きませんので詳しくは知らないですが、仮にスピーカーからセンターステージまで約100m離れているとすると、音は秒速約340mなので、アーティストの耳に届くまで約0.3秒かかることになります。0.3秒・・・されど0.3秒です。
自分が演奏した音が0.3秒遅れて聞こえてきたら「んぁー?!」ってなりますよ、絶対。ボーカルだったら音外すこと、必至です。。。

そういったズレが起こらないように、また周囲の音に惑わされないように、アーティスト毎(グループだったら一人ひとり)に全く違う音をチューニングしてイヤモニからダイレクトに音を出すことで、アーティストさんが周囲とタイミングを合わせて演奏できるようになっています。
(各アーティストさんのオーダに従って、一番演奏しやすい音が出るようチューニングされているそうです。)

 

ここまでいろいろ語ってきたイヤモニですが、そもそも普通のイヤホンとは何が違うのでしょう?

これまでの流れで、ウォークマンやiPhoneに標準添付されているイヤホンやノイズキャンセル機能の付いたイヤホン、Bluetooth対応イヤホン等は何となくイヤモニとは呼ばないという感じがしてきましたが・・・

いろいろ調べてみたんですが、厳密な違いなどは結局分かりませんでした。。。

アーティストがライブ等で使うモニタリング用途のイヤホンをイヤモニと呼ぶ、というのがおおよその一般論のようです。
その他には、シュア掛けができるイヤホンのこととか、アーティストさん達がライブ等で使用する音響システムそのものを指す言葉であるという説明もありましたが、それはそれで確かにそうなのかなーと思ったり。

ここで重要なのは、どちらの説明にしても「リスニング用途」とは謳われていないということです。
リスニング用途のイヤモニが多数販売されています昨今、ここまでの議論を加味すると果たしてそれはイヤモニと呼んでいい物なのかー?という話です。

イヤモニの「モニ」の部分、モニターという言葉を翻訳すると、「監視する」という意味です。
モニタリング用途のイヤホンやヘッドホンは、意図した音が生み出せるようアーティストやサウンドクリエイターが音を確認するために使用するものだ、ということです。

さて、ここからは今の日本の政治家が大好きな、拡大解釈をしていきますが――

アーティストやサウンドクリエイターはこのモニタリング用機器を用いているということは、こちらもモニタリング用機器を使えば彼らが表現したい音を再現して聴くことができるということです。
ということは、モニタリングというのは「ありのままの表現」と言い換えることができるわけです!

つまり!

「イヤモニ」というのは――

ありのままの音を奏でるイヤホンのことだ!!

きっとねb

 

「音が出ればいい」や「音楽が聴ければいい」くらいの基準で選ばれるものではなく、またノイズキャンセリング機能やBluetoothのようなシステムチックなものではない、用途はどうあれ、自分が思い描く音が出ることを目指したイヤホンのことだと思いたい。