ピュアオーディオの世界を覗いてみる

ポータブルオーディオに熱中している人はやっぱり若い人が多いのかな?
個人的にはオーディオと言えばピュアオーディオの事だと思いたいんですが、若い人でピュアオーディオに興味のある人はどれくらいいるんでしょうね~?

私の歳(30代前半)の人で私の周りにいる人はあまりピュアオーディオに手を出している人が少なくて、大体この手の話ができる人は40歳以上の人くらいという勝手なイメージがあるくらいです。
実際、相談できるのはそういう人くらいの人しか周りにいないのが、私の場合の実情です。

おそらく若い人も興味はあるんではないかなと思うんですが・・・

では、何がピュアオーディオに手を出す弊害になってしまうのでしょう。




ポータブルオーディオというのは、宙に浮いているイメージだと思います。
極端な話、ポータブルオーディオは内蔵バッテリで動作する音楽プレーヤーを使い、イヤホンやヘッドホンを耳に引っ掛けることで、音の耳に対する影響範囲は耳とイヤホン・ヘッドホンのスピーカーまでの間の空間だけで済むので、突き詰めたとしても上限がある程度はっきりしているので手が出しやすい分野なんだと思います。

ではピュアオーディオは?
おそらく、地に足がついているからこそ難易度が高いのだと考えます。

 

とはいえ、ポータブルとほぼ同じでプレーヤーとスピーカー、そしてメインアンプの3点があればシステムとしては成立するので難しく考える必要はありません。あとはそれぞれを接続するケーブルがあればOKです。
ポータブルプレーヤーと違い、プレーヤーには内部アンプがないので、外部にメインアンプが必須となります。

 

難しいと思ってしまうのはきっと各機器の価格多いからか、あるいはハイエンドを構想するからだと思います。
では極めようとしたときピュアオーディオではどのような要素が考えられるのでしょうか。
音が耳に届くまでのプロセスを考察してみることにしましょう。

  1. 電力会社から電気の供給を受ける
  2. 分電盤をONにし、コンセントを有効にする
  3. 各種音楽プレーヤー・メインアンプの電源を入れる
  4. 音楽プレーヤーがメインアンプに音情報を送る
  5. メインアンプがスピーカーに音を伝える
  6. スピーカーから音が出る
  7. 音が耳に届く
  8. 聴こえる!

これだけのプロセスを見ると、さほどハードルが高いようには思えません。
まぁ初期コストこそハードルかもしれませんが、それは今回は考えないことにします。
プロセスがハードルなのだとすると、それは各プロセスがものすごく幅広いことだと思うんです。

 

まず「1.電力会社から電気の供給を受ける」です。

電気が変われば音も変わります。
これはポータブルの分野ではあまり考慮しない部分です。

以前ソニーから音が良くなる単三電池とか出ていましたが、あれは理にかなったものだったんだと今となっては思いますが、所詮は乾電池なのでどれくらい音に影響を及ぼせたのかは今となっては確かめるすべがありません。

電池レベルならともかくとして、電力会社からの電気というとスケールでっかいですよね?

電線から電気を家の中に入れるわけですが、一般的な電線を通じて電気を使うと、他の家が電気を付けたり消したりしたときに自分の家にもノイズが入ってくるそうです。
これが音質低下の原因になるということで、ガチな人は「マイ電柱」なるものを建てるそうです。
それも音響専用です。
他の機械で使うと、先ほどの他の家でうんぬんと同様の理由でノイズが入ってくるからです。
ちなみにマイ電柱は200万円くらいから建てられるそうです。

 

「2.分電盤をONにし、コンセントを有効にする」もやはり電気の問題になります。
分電盤内に発生するノイズさえも音に影響を及ぼしてはならない、ということで、分電盤も電磁波を生じにくいチタンのねじを使っていたりします。

コンセントを有効にすると、各機器へ電気が送られるようになるわけですが、その間のACケーブルや電源タップも機器にに付属している標準ケーブルや家電屋さんに普通に売っているタップからオーディオ用に交換できます。
ポータブルをやっている人ならこの辺りからようやくイメージが湧きやすいかもしれませんが、電源ケーブルでさえも音場感や解像度、高音~低音など、ケーブル毎に特徴があるので、組合せ選びのトライアンドエラーは必至です。
予算的な話をすると、1万円程度のものくらいあれば十分な恩恵を受けることができるそう。
10万円とかする物はもはやオカルトなんだとか。。。

 

「3.各種音楽プレーヤー・メインアンプの電源を入れる」は、まぁそのまんまです。電源を普通に入れます。
2でも述べたとおり、各機器のACケーブルは付属の物から交換することで音質向上が図れます。
簡単に書いていますが、ケーブル選びは奥が深く難しいです。

しかし、問題は機器選びでしょう。
最低限必要なものはプリメインアンプ、音楽プレーヤーです。
ここでいう音楽プレーヤーは、ネットワークオーディオプレーヤーやCDプレーヤー、レコードプレーヤーといった類のものですが、最悪は手持ちのポータブルプレーヤーでも大丈夫だと思います。ちなみにポータブルプレーヤーと違い、プレーヤー単体では音は出ません。アンプは絶対必要です。
最近ではプリメインアンプと音楽プレーヤーが合体した統合型のモデルも発売されているようです。
ハイエンドモデルの特徴としては、より良い部品選定もさることながら、本体重量は重い傾向にあり、また電磁波に対する設計も重点的です。

ハイエンドはマーク・レビンソンやマッキントッシュといったメーカー群(←ただの憧れ)だと思います。
アンプを2台、右用と左用で別々のモノラルアンプを使用してステレオで使うというなかなかの豪華構成・・・
まぁただの憧れです、はい。レビンソンのモノラルアンプはたけーのです。2台用意するとかムリ。。。

某大型家電量販店の店員さんは、スピーカーの倍の値段のアンプを買えばいいと言っていました。

 

「4.音楽プレーヤーがメインアンプに音情報を送る」と「5.メインアンプがスピーカーに音を伝える」というのは、ポータブルを使っているならばそのまんまの感覚です。

音楽プレーヤーとメインアンプをRCAケーブル(旧型のゲーム機などでお馴染みの赤と白のケーブル)やバランスケーブル(XLRなど)で接続します。
また、メインアンプとスピーカーはスピーカーケーブルで接続します。
スピーカーケーブルは導線むき出しで使用したり、バナナプラグやYコネクタを取り付けてお互いを接続します。
あとはケーブル選びですが・・・ それはポータブルと同じくピンキリなのでトライアンドエラーをしつつ好みの物を選びましょう。

 

「6.スピーカーから音が出る」というのは、ポータブルならばイヤホンやヘッドホン選びに通じるところがあると思いますが、要素ははるかに多いです。

コーンの種類や筐体に使われている木材の木の種類、インシュレータ(スピーカーの底に張り付ける足で、デフォルトだとゴム足が多い)の種類やインシュレータ受け、オーディオボードの使用、どこに置くか、といった感じです。

小型のスピーカーは能率が低く、あえてパワーのあるアンプを使った方がいいだとか、大型のスピーカーは能率が高くなるので、あえて高額なアンプを選ぶ必要がないだとか、スピーカー選びはアンプ選びにも影響してきます。

また、イヤホン等ではあまり考慮することも少なかろうと思いますが、スピーカーでは振動とのお付き合いは非常に重要です。振動制御のアイテムとしてインシュレータやオーディオボードなどがあります。
実家ではオーディオボードとしてブロック塀を使ってましたね。あんなのでも十分利用できるという、なんとも不思議な世界です。

 

「7.音が耳に届く」というのはなんとも不思議なフレーズですが、イヤホンや・ヘッドホンと違い、スピーカーから出た音が耳に届くまでには様々な要素があります。

音は壁で反射しますし、その反射も壁の材質や部屋に置いてあるものによっても傾向が異なるでしょう。

この制御ばかりはオーディオルームを作ってしまうほかありませんねー。

 

「8.聴こえる!」というと、まぁ当たり前なんですが、歳を取っていくとどうしても聴覚というのもは衰えていくものです。
そんな衰えつつある聴力に対して、1~7のどこまで手を出すか、という問題になってくるところでしょう。

 

どうでしょう?
素人なりに分析をしてみましたが、ざっとこんなところだと思います。

電柱とかオーディオルームとなるとハードルは一気に高くなりますが、その他ならば、最悪は家電屋さんに売っている普通の物も使えるので最初は深く考えずに入っていけると思われます。

最近は統合型のアンプなどもあるので、それを選べばピュアオーディオは一気に身近になるのではないでしょうか。
入り口としても良い選択肢な気がしますね。