シルキーサウンドの極み WAGNUS. DD.Nimbus vs PLUNA

UE18Pro x PLUNA x AK380

今の時期、TITANの装着時の冷たさがたまらなく厳しいですね。チタン素材の宿命です。

で、UE18Proを初夏くらいまでメインで使おうかなーと思っていたのですが、ケーブルが抜けやすいわ、よく見たらコネクタ部分にヒビが見つかるわで、修理行きとなってしまいました(泣)

でも修理へ持っていくと、一律13,000円でコネクタ交換と標準ケーブル交換をしてくれるっていうので、2~3万くらい取られると思っていた私はさすがはUEだなって思いました。

この件についてはまた別の機会に記事にしようかな。




さて、今回は修理上がりのUEでシルキーサウンドを奏でるというケーブルを使った比較をしてみたいと思います。
(まぁ比較は修理に出す前にやったんですが・・・)

使用するケーブルは2種類、リケーブルと言えば選択肢からは外せないWAGNUS.さんのDiamond Dust “type Nimbus”とPLUNA -Extreme* Edition-です。

 

■ 製品特徴

まずはメーカー公式の各製品の説明文を見てみましょう。

● Diamond Dust “type Nimbus”

UE18Pro x Nimbus

(以下、WAGNUS.さんのHPより)
ブルガリア製(USSR供給)ワイヤーで世界最高峰の薄巻きPTFE絶縁と高精度純銅の超高純度銀メッキを使った逸品。その圧巻の仕様からパワー感と超広帯域を実現。

超クリアーに沈み込む低音域が他ケーブルと比較しても聴感上高めな位置で鳴ることで、軽快さと独特のグルーヴが浮遊感を演出し、全体的にまろやかでシルキー且つウォームでありながらも各帯域の素晴らしい解像度・分離感と見晴らしの良さが相まった大きな魅力を放つオンリーワンなケーブルです。またその特徴から耳当たりも非常に爽やかで、リスニングライクな作風にもなっています。
(ここまで)

● PLUNA -Extreme* Edition-

UE18Pro x PLUNA

(以下、WAGNUS.さんのHPより)
「Proton」「LUNA」を+と−でそれぞれブレンドして特殊加工を施した、知る人ぞ知るイヤホンリケーブルを特売用に製作したとてもユニークな企画のケーブルです。

超高解像度でワイドレンジ且つフラット、且つ爽やかな中高域を持ちつつパワフルで美麗なサウンドに仕上がりました。シルキーさのある絶品なサウンドと見た目にも美しい滑らかな質感です。
(ここまで)

 

PLUNAは特売用ケーブルということで、普段購入することのできないケーブルですが、これからもイベント等で時折見かけることもあるでしょう(ということを期待します)。もしかすると、今週末のポタ研でも出てくるかもしれませんし、出品されていて入手に悩んだときは少しでも参考になればと思います。

また、コンセプトもわかりやすく、ProtonとLunaの合体ケーブルです。

Nimbusの説明文(前半の素材説明)はなかなか難しいですね。。。 素人目からするとそのメッキは銅なの?銀なの?とツッコミたくなります。

読み取れる両者の共通点としては・・・

・高解像度
・広帯域
・パワフル

という点でしょうか。

Nimbusだけの特徴としては・・・

・まろやかかつウォーム
・浮遊感がある
・クリアな重低音が聴感上高めの位置で鳴る

PLUNAだけの特徴としては・・・

・爽やかな中高域を持っている

という感じです。

 

■実際に聴いてみた音の特徴

比較の前に、そもそもシルキーサウンドってどんな音? って話になろうかと思いますのでその説明からしていこうと思います。

シルキー(silky)というのは、「絹のような」とか「すべすべした」とか「ものやわらかな」という意味があります。
なので、シルキーサウンドとはとがったところの少ない、柔らかく耳に届く、耳にやさしい音です。

実際のところそんな感じですね。

シルキーさはPLUNAの方があると思います。

両者に共通して言えることは尖った音(鼓膜に突き刺さるような音)があまり出ないこと、特にPLUNAは全くと言っていいほど刺さらず、耳にやさしい音を奏でます。

またPLUNAは音場が広いというか、音の広がりがすごく感じられ、屋内でスピーカーを鳴らした時の反射音を一緒に鳴らしてているかのようです。
そして全体的にフラットな感じもしつつ、メーカーの説明通り中音域(特に女性ボーカル)がよく映えるように思います。

これだけだと眠たくなりそうな音のように聞こえるかもしれませんが、パワフルさもあるので退屈せずに音楽を聴いていられます。ゆったり音楽を聴きたいときは絶対オススメです。

一方のNimbusですが、音の柔らかさがありつつ、高音に煌びやかさがあります。
同時に重低音強めでパワー感もあります。

ですが、そう思っているのは私だけかもしれません。
これがメーカーも唸る(?)Nimbusの扱いづらさの所以でしょう。。。

 

■PLUNAとNimbusを使いこなす

聴き比べをして、この2本には割と癖があるように思いました。
特にNimbusですよね。まぁまずPLUNAから行きましょう。

PLUNAは音の広がりがすごいということを書きましたが、これがプレーヤーの高出力時に仇となることがあります。

どうやらボリュームに比例して、音の広がり方も広大になっていくような特性があるようで、私のAK380の場合だとボリュームを大体80以上に上げると音が分散しすぎるような音になっているように感じます。
別に変な音というわけではないのですが、Nimbusと比べるとどうしても音に隙間があるような感じがします。

なので、PLUNAはあまりボリュームを上げず、だいたい70以下(AK380の場合)で、のんびりゆったり音楽鑑賞するのがよいですね、個人的には。

 

さて、Nimbusです。

NimbusはPLUNAとは逆で、パワーを与えてやることで生き生きとしてきます。
AK380AMPも併用すると素晴らしいものです。
ボリュームを上げて音楽を聴きたいときはこちらの方がいいと思います。
低ボリュームのときも音質は保たれますが、ボリューム55以下まで下げるとPLUNAのほうが分がいいかな?という感じになります。

が!

今まで書いてきたこれらのNimbusの音特性はあくまでも”エージングが完了している場合”の話です。

初めてNimbusを手にした時のあのじゃじゃ馬感!
正直、大変なものでした。。。

これはあくまでも私の環境で、という話ですが・・・

シルキーフィルターともいうべきものが実は内蔵されていて、気まぐれでフィルターのON/OFFが切り替わっているんじゃないかと思うくらい音が安定しなかったのです。(曲を選ぶと言ってしまえばそこまでなんですが・・・)

このシルキーフィルターを発動させないためにはボリュームを思いっきり上げるのが得策なのですが、思いっきり上げると音漏れするし・・・
かといって中途半端なボリュームすれば気まぐれシルキーフィルターがいたずらを仕掛けてくるし・・・
ちなみに低ボリューム時はなにやらもやがかかったような音になります。シルキーフィルター、常にONです。しかも強です;

しかも、AMPを装着したときは同じ高ボリュームでも音の特性が違ったんです!
AK380にAMPを付け、ハイゲイン設定でボリュームを上げていくと、そこにはシルキーさの欠片もない、とにかくイケイケで高音を鳴らしまくるとんでもないケーブルだったのです・・・!

もともとAK380AMPは高音が強めに出ますが、エージング前のNimbusではこの高音がより強調されるという、すごいことになったのでした。

そんなNimbusでしたが、何時間鳴らした後かはもはや分かりませんが(1年くらい使い続けたか・・・)、いつだったか突然化けまして、他のDiamond Dustシリーズであるaenigmaと比較しても甲乙つけがたいものになりました!(※あくまで個人の感想です)
AMP併用時も変に突き刺さる高音が出ることも少なくなりました。

Nimbusの音特性はやっぱり他のDiamond Dustシリーズとは異なるのは間違いないと思いますが、使い込めば間違いなく味が出てくるケーブルです。化けるまで使い続けられるかが肝だと思います。

 

■シルキーサウンド比較、結局どっちがいいか?

愚問でした。。。
音の好みなんて人によって違うのでこればかりは一つの答えは出ませんよね。

シルキーサウンドは突き刺さるような高音が出にくくなる、というよりは高音をぼかすような特性があることから、スピード感のある音楽や打ち込み系の音楽、特にダンスミュージックのような楽曲には不向きになりがちだと思います。

なので、弦楽器が用いられるような、響く感じの音が多く用いられている楽曲が得意だと思います。

PLUNAは音の広がり方もすさまじく、同時に強みだと思います。
意外にもこれで『灼眼のシャナ BEST』を聴くと、合うんです!
もともと音をワイドに展開する楽曲が多いので、それを完璧に引き出せていると思います。
上でも述べたように、音量を控えめにして聴けばゆったりと音楽鑑賞できるようになるケーブルです。
購入できるのはイベントの物販で登場したときだけ(だと思う)なので、イベント時は要注目ですね。

Nimbusはとにもかくにもエージングを済ませることが最初のミッションです。(どのケーブルでも新しいの買ったら200時間くらいはやるでしょうが・・・)
化かすことが出来れば、ある程度のダンスミュージックにも十分力を発揮してくれるようになるでしょう。
いろいろ書きましたが、あくまでもAK380で使い続けた結果ですし、環境が変わればコロッと特性が変わるかもしれません。私が感じる限り、相当に不思議なケーブルです。
モノ好きの私にはこれくらいじゃじゃ馬の方が楽しいんですがね(笑)
こちらの購入は、現時点ではいつでもオーダー可能ですが、生産数に限りがあるようなので、思い立ったが吉日ですよ。

 

ちなみに、私はシルキーサウンド好きだと思われたかもしれませんが、別にそういうわけではございませんよ。
理想はFXA11のような音です!(真逆!)
でもシルキーサウンドって癖になるんですよね。。。

UE用にはこれらと標準ケーブルしか持ち合わせていないので、スピード感のある楽曲向けに絶賛リケーブル選定中です。
次もWAGNUS.さんのケーブルでいきたいなー。Noctilucent買っとけばよかったかな。Floating Sheepもよかったけど、Noctilucentの第2世代に期待してみようかな?

せっかくメンテから戻ってきたので、これからもゴリゴリ遊んでいきますよ~!

それよりも、この記事の写真を撮影していて気が付いたのですが、メンテに出す前と帰ってきた後でUE2pinの形状が変わってる!?

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