Blu-ray 3Dディスクの映画を観る方法

Blu-ray 3D

大型テレビは4K対応のものがほとんどを占めるようになり、そしてBS/CS放送においても4K放送が開始されました。
4Kがより身近になったとはいえ、4Kは地上波は放送しておらず、またBS/CSにしても4Kチューナーがないと観れないので、4Kの恩恵を実感している人はまだまだ少数派だと思います。

4K放送が始まるよりも前から存在していた4KコンテンツとしてはUHD BDというものがあります。
従来のBlu-ray Discの映像コンテンツが2K(フルHD)と呼ばれる解像度であるのに対し、UHD BD(Ultra HD Blu-ray Disc)は4K映像を収録したメディアになります。

このUHD BDですが、最近の映画はだいたいこのUHD BD版が販売されるようになってきました。
買ったことのある人は分かるかもしれませんが、このUHD BD版を購入すると、通常のBD版に加えて、BD3D(Blu-ray 3D)版が含まれていることがあります。




BD3D版は読んで字のごとく、3Dの立体映像が収録されているディスクです。
下の画像は9月に発売予定の「アリータ:バトル・エンジェル」のUHD BDのパッケージ画像ですが、パッケージ上部に記載があるように、これにも3D版が含まれています。逆に通常のBD版には、DVD版こそ同梱されているものの、3D版は含まれていません。(タイトルによってはBD3Dと通常BDのセットが用意されているものもあります。)

ALITA UHDBD Package

一見、UHD BDを買えば3D版のディスクもくっついてくるので「こんなに簡単に3Dって観れるんだ~」と思うかもしれませんが、今となってはそう簡単な話ではありません。BD3Dディスクの映像自体は通常のBDと同じ2K映像ですが、特定の環境がないと試聴することが出来ない特殊な規格のBDです。

BDパッケージの裏面にもだいたい書いてありますが、BD3Dの視聴には3D対応テレビ、3D対応再生機器、3Dメガネが必要です。すごく簡単に書いてありますが、映画館と同じように3Dメガネをかけて映画を観る環境を準備しなければならない、とパッケージには書いてあるわけです。

need for Blu-ray 3D

3D対応再生機器というのは、意外に思われるかもしれませんがBDプレーヤーならばおおよそ対応しているのであまり高いハードルではありません。あの旧世代のPlayStation3ですら3Dに対応しています。
しかし3D対応テレビというのはもはや作られておらず、新たに購入することはほぼ不可能です。
同じ理由で3Dメガネも入手は困難です。

パッケージ通りの環境を整えようと思うと実はハードル高めなのです。

 

観れないとなると、付いてくるだけ無駄と思うかもしれません。
ですが、3D立体視ができる映画というのは少なからず魅力があるものです。

かのアバターやゼロ・グラビティは3Dで観るべきだと思いますし、レディ・プレーヤー・1の3D版は素晴らしいですよ(笑)

 

じゃあ何とかしてみることが出来ないか、と思い至ったとき、カギとなるのは3Dテレビの座を奪った「VR」の存在です。

2016年に火が付いたVRというエンタテインメントは家庭向けにはPCゲームまたはTVゲームを中心に勢力を拡大してきました。
PC向けであればHTC VIVEやOculus、TVゲーム向けにはPlayStation4のPlayStation VRが代表的です。

一般的な家庭向けだとPlayStation VRがお手軽でしょうか。

PlayStation4は発売当初こそ3D映像出力に対応していませんでしたが、ファームウェアの更新が進み、ある時期に配信されたファームウェアから3D映像出力に対応しました。

そして、PlayStation VRを組み合わせることによってBlu-ray 3Dを視聴することが出来るのです!!

 

PlayStation VRで観る3D映像は、3Dテレビで観る3D映像と違い、映画館にいるかのように映像を映し出してくれます。ここはやはりVRの力、といったところでしょうか。

3Dでは誤解されがちなのですが、映像が”飛び出してくる”ものははっきり言って少ないです。
映画などにおける3Dというのは、”奥行きができる”という言い方をする方が正しいことの方が多いです。

この辺りでどれほど映像に没入できるかというのは個人差が出るところで、テレビだとあまり没入感がないなーと思うことがあったかもしれません。実際、テレビで見る3D映像というのは、実画面サイズに比べてが小さく見えることから、迫力も損なわれてしまうことがあるわけです。

ですが、VRで観る3D映像はテレビよりも画面が大きく、近く感じるので、没入感は圧倒的にテレビより勝ります。

そういった意味ではVRはかつての3Dテレビよりも3D映像向けと言えそうです。

ただし課題もあり、PlayStation VRは縦の解像度が半分になっていることから、若干映像が粗く見えることがあります。ここは次期PlayStation VRシステムに改善を期待したいところですね。




3Dテレビの販売がなくなり、Blu-ray 3Dメディアも少しずつ姿を消し始めている(ような気がする)今日この頃。
初期の3Dテレビを所有している人の中にはそろそろ買い替えを検討し始める人もいようかと思います。買い替えると4Kテレビを選択する可能性は高いでしょうが、4Kテレビは3Dをほぼ間違いなくサポートしないので、もしBlu-ray 3Dを所有しているのならば、PlayStation VRシステムを導入してみてはいかがでしょうか。

 

<関連リンク>

PSVRでBD3Dを観る! ・・・が、音が出ない?